Vol.003 株式会社マークス不動産 代表:花原様

  1. 社長インタビュー
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ー 思わぬ出来事が立ち上げ期だったんですね。HPにもあるように、学生時代の経験(阪神淡路大震災)などを経て、最初から『成仏不動産』でスタートしたのかと思っていたのですが、実は、大和ハウスでの経験を活かしながら始められたんですね。

テーマとしては「世のため人のため・困っている人を助ける」というのはあったんですけど、それを実現するためには資金も必要だったので得意分野から始めたんです。

事故物件の取り扱いというのも、最初からではなく途中で思いついたんです。

ー(事故物件って)なかなかコアな分野で、不動産業者でも好まれる方は少ないと思いますが、なぜ事故物件に着目されたんでしょうか?

最初は、事故物件の買取相談です。正直抵抗はあったし、周りの人に聞いても分からないことが多かったんですが、目の前には困っている人がいて、その方を助けられないことに違和感があって始めたのがきっかけなんです。

ビジネス目線で見た時に、人と反対をいくのが好きというか、考えていて、、、

捻くれてるのかもですけど、良く言えば逆張りだし、固定概念に縛られないという感覚を持っているんです。

そんなの無理だよと言われるとできる気がするし、そこに困っている人がいたので助けたかったんです。

ー 花原社長の中でマッチするものがあったんですね。そう言った中で、成仏不動産以外にも沢山の事業を展開されていくことになるわけですね。

少し遡ってしまうんですけど、、

ダイワハウス時代に離婚をしたんです。

離婚をしたことがきっかけで、神戸から横浜に転勤になった気がしているんです。

離婚当時は、仕事のやる気を無くしてメチャクチャになったりしたことで、転勤の機会をもらったんです。

その後に、父が亡くなりまして、それを機に独立を考えるようになりました。

独立した後は、それをきっかけに社内の「理念・ビジョン・行動指針」の明文化をし始めたんです。

それまでは、言葉にはしていたし変わることもなかったけど明文化はしていなかったんです。

明文化したことで、「理念・ビジョン・行動指針」に共感してくれる人が一気に増え、不正が無くなり、近い考えを持つ人がどんどん集まり、協力してくれる会社も増えたんです。

今までと変わらないのに、是非お願いしたいと言ってくれたり、こんな会社あるから紹介するよと協力してくれたり、アドバイスをくれる支援者が増え、ブラッシュアップしていったんですよ。

ー 自社では取り扱いが難しい物件だとしても、マークス不動産では取り扱ってくれる・任せられるという部分で、何か力になりたいという支援者はたくさん増えそうですよね。「明文化」というのがかなり大きなポイントだったんですね。

そうなんです。そういう意味では、採用面も困ることなくできているんです。

世の中の真反対を行っているというのもあると思いますが、

不動産営業ってゴリゴリですよね、と言われるがそうではないですし

在宅勤務って無理ですよね、も全然対応してますし

直行直帰も全然へっちゃらだし、ご家族が体調不良であれば看病で休んでもらっていいし、

TPOに合っているのであれば服装も自由とか、

いわゆる不動産屋とは真反対をいくって感じです。

お金の使い方もそうです。不動産屋って安く買って高く売る。利益を大きく出す。といったイメージがあると思いますし、実際にそういった企業もあるかと思います。けれど、それって一歩間違えたら詐欺に近くて、そういったことで稼いだお金をさらに見せびらかすようなことは綺麗ではないような気がします。

僕はそういうの好きではないんです。お客様からいただいたお金ですしね。

本来の価値より安く買い取るのは、モラル的にどうなのかなと、そういうのが嫌なんです。

今まで以上に高く買取ってあげて、それを次に住んでくれる人に届けて、適正な利益を稼がないと、お金のありがたみも分からないですよね。

自分自身が高い腕時計をして、高い車に乗ったりすると、社員は「社長が贅沢するために頑張っているんじゃない」という気持ちになってしまうと思うので、自分はそういったお金の使い方はしないようにしています。

ー 経験や思いというところから、今の会社の温かく生き生きとした雰囲気が作られていったんだなと思いますね。

誰かが厳しく怒るようなこともないですし、みんなが真剣にそれぞれやってくれているから成り立っているんです。

みんな自発的にやっているって感じです。

ー やはり、社員としては上司や社長といった方を目標にすることは多いですが、花原社長の人柄や思いというのは伝わっていて、みなさん目標にされていらっしゃるんじゃないかなと見ていて感じますね。

いや〜、僕は結構雑に扱われてるかもしれません(笑

ー そうなんですか(汗 

アットホームな社内ということですね、そこも含めて社員一丸ということですかね。

今後の不動産業界においてどんなことをしていきたいなどありますか?

新たなマーケットを作りたいと考えています。

例えば、家具だったらニトリ・服だったらユニクロのような質の良さで今のポジションにある会社も、最初は安いというニーズに答える会社だったんですね。

「安い」ってニーズとして必要だけれど、不動産に置き換えると安く売ろうとしたら安くで買わないといけないこの流れが嫌なんです。(売り手が損をしている)

安くでしか売れない物件を高くで買って、その物件に需要のある方を繋ぐ事ができたらいいと思ってます。

成仏不動産もそのうちの一つですし、

例えば、日当たりの悪い物件でも、夜勤のお仕事の方などであれば好都合かもしれないなど、見る角度で需要は変わってくるので、そう言った物件の新たな市場を作りたいんです。

ー 色々な提案の幅も増えて面白そうですね。

面白そうでしょ!

他にも色々新たな事業も構想しているんですよ。

ー ここ数年は、価格も上がっていて不動産ってどうしても身構えてしまいますけど、身近に感じられるのは親みも持ちやすそうですね。

実は、弊社の事業で、力を入れている主力事業が他にもあるんです。

簡単にいうと葬儀のアフターサービスなんです。

ー 葬儀のアフターサービスですか?

昨今は、人口の増加もあり葬儀数は増えているけれど家族葬が増え葬儀単価も下がっているんです。多死社会に反比例して利益は下がっているという事ですね。

反対に、ご遺族様は葬儀後も悲しみの中で、土地の名義変更や片付け・保険請求手続き・空き家処分などの膨大な手続きが必要。葬儀だけでなくその後のサポートも必要としているんです。

主には、葬祭事業者様との提携で、葬儀後のサポートの案内をしていて、各案内の紹介料を葬祭事業者様に戻すという循環を作ることで、葬儀はただの儀式でもエンディングでもなく、「ビジネスの起こり」であると3年前から事業としてやっています。

「葬儀はエンディングではなく、スターティング業界だ」というキャッチコピーで3年前からやってます。

ー 葬儀関係はあまり詳しくはないのですが、初めて聞くサービスです。

他社様ではあまりやっていないサービスだと思います。

現在約10万葬儀の提携をしていて(葬儀数120万葬儀)、今後は50万葬儀を目指しています。

こう言ったところからも、空き家問題への取り組みもしていきたいというのに繋がってきますね。

ー なるほど、今やられている事業が一つ一つ繋がってくるわけですね。それに、不動産業界にいても難しい相続の問題など、葬儀や親戚・職場への対応に追われるご遺族様にとっては大きな負担ですよね。

そうですね、また、今までは葬祭事業者様・ご遺族・士業(税理士等)の3者間の均衡が悪かった部分を間に入ることで、誰か1人が美味しい思いをすることは無くなりましたね。

こう言った事業から、今度は介護事業への参入、「不動産を介護する」というサービスや、離婚問題にフォーカスしたサービス展開をしていくところです。

ー 新たなサービスを進める際には、最初にあったようにチームを分けてやっているんですか?

今は、全員がどの事業のサービスもやっています。

感覚的には完全に分けるというよりは、全員がなんでもできる方が面白いと思うので。

そのうち、分けることはあるかもしれないですが、成仏不動産を担当した者がそのまま葬儀サポートのサービスも担えるという流れがあるので。

ー サービスの幅が広い分、教育なんかも力を入れられているんですか?

めちゃくちゃ入れています!不動産業者でここまでやるとこは少ないんじゃないかな?

「教育研修本部」「営業本部」「統括管理本部」という3つの体制にもしています。

行動指針の『仕事の半分は、人を育てること』を体現するために設けています。

営業研修もやりますが、外部研修(葬儀に関わるような内容「遺体修復の方による研修)など)で今の事業につながるような心の教育・お客様に寄り添える(共鳴できる)人としての育成をしています。

ー 教育だけでなくても、社内の交流も偏りがあったりもしますし、不動産業界って、そう言った体制を整えるの苦手なケースも多いですよね。

あとは、全社員(9支店)月一で研修をする日があるんです。

支店間交流や情報交換をする日があります。

色々な業界出身メンバーもいるので、チームや支店関係なく一つの課題を解決していくというルールがあるんです。

ー HPでも、「チームで〜」とありましたが、そういうことなんですね。

今までに、投資用の不動産やコインランドリーをやっていたり、介護業界にいたなど様々な業界での経験者が揃っているので、たくさんアイディアが出るんですよ。

ー たくさんのプロフェッショナルがいるからこそ、成り立っていて、チームとしても強化されていくんですね。

社員のやりたいという意見は、できる限り実現できるようにしたいと思ってます。

さっきの、介護のサービスなんかも社員からの意見で、そのスタッフは元々介護業界にいた人で今では、新規事業の推進部長として頑張っていますよ。

ー 色々な業界の出身者を採用することでのメリットや、その方々のスキルの活かせるということですね。

自分自身が、ハウスメーカー出身ということもあって、不動産仲介もよく分かっていなかったので、それぞれの専門家が必要だったんです。

ー だからこそ、チームであることの大切さやその実現ができていらっしゃるんですね。最後に、「チーム」として大切にされていることはなんでしょうか?

一番は『理念』です。

これは、僕よりも支店長よりも偉いんです。

理念の元に人が集まって、理念のもとに評価をしているので、、

そこを追及していくと、お客様のためにと常に考えるようになるし、早さで信頼を獲得するために誰かに頼れるようになるので、追及していくとそこです。

そのために、具体的にというとやはり全社員での研修ですね。

あとは、評価体制です。

360°評価といって、自分以外の全員が「行動指針」にそって評価をしてくれるんです。

逆にいうと、常に見られているってことですね。

僕も評価されるんですよ。

自分で決めた「行動指針」で社員からどう見られているかとか、ちゃんと出来ているかを確認できるんです。

ー そういった環境があるからこそ、お客様により還元ができるようになっているんですね。

そうなんです。

ー 本日は、どうもありがとうございました。

ありがとうございました。

ーーーー

【経歴】

大手ハウスメーカーに就職

→リノベーション/建売事業でマークス不動産を立ち上げ

→成仏不動産への展開

→その他展開を経て現在(買取/売買,賃貸仲介/不動産コンサルティング事業)

【店舗】

■本社・東京本店

■支店(横浜・神奈川大和・千葉・さいたま・浜松・静岡・大阪・福岡)

【事業内容】

1.不動産買取

2.不動産仲介(売買仲介および賃貸仲介)

3.不動産コンサルティング

4.葬祭事業者サポート

(企業データ)

・従業員数:70名(アルバイト含む)

【今後のビジョン】

「不動産の可能性を追求し 世の中の困りごとを解決する」

・世の中の不動産業界の反対をいく

 社会的にあまり手が付けられていない部分での事業(成仏不動産なんかはまさにそう)

・働き方や職場環境 →世のために。人のために。という理念に共感し、人として正しい行動をできる社員の育成

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